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2007年03月18日
 ■  特許報酬

今日、いやいやながら、住宅ローンの計算をした。

住宅ローンなんて、借りてから淡々と返せばいいものだ。しかし、少しでもまとまった金ができたら、繰り上げ返済するのが定石。自分もそうしてきた。ところがだ。今、それが裏目となって、とんでもないことになってしまった。

去年、自分の特許が、他社にライセンスされたとかで、思わぬ社外実施特別報奨金が振り込まれた。自分の解釈では、自分の特許を会社に譲渡した結果だから、譲渡所得であった。それで、それに見合う税額を残して、住宅ローンをで~んと返済した。

ところがである。確定申告を税理士さんに相談して計算してもらったら、その報奨金は雑所得の扱いだという。信じられないことに、自分が想定した税額を数百万円上回る。そんな税金を払ったら、手元に自由になる貯金がなくなってしまう。その他の有価証券は処分できないし・・・。

それで、銀行に、事情を話して、返済してしまった住宅ローンを、もう一度、借り直したい旨話したら、それは生活資金で、金利は8~12%だと言う。住宅ローンが2%を下回っているこの時代にである。住宅の担保価値は下がっていないし、それを対象にして欲しい、計算を誤った事情を理解して欲しい、と言ってもNoである。

なんなんだ! 銀行なんて!

腹立たしくて、悔しくて、別の銀行に話しに行ったら、事情を理解してくれて、低利で融資するという。この際、貸さないと言った銀行から借り換えてやろうかと、シミュレーションの結果を確認してみたが、借り換えの諸費用のせいで、12%の金利を払っても、いまの銀行から借り続けた方が有利らしい。

ここは、じっと我慢。手元に自由になる現金が心細くなるが、意地でも銀行に世話になるのはやめとしようと心に決めた。

それにしても、特許報酬。おかしな話だ。

森進一が「おふくろさん」で話題になっているが、著作権者と発明者で、こうも待遇が異なるのは何故だろう?
会社に、契約相手先や契約内容を教えて欲しいと要望したら、それは守秘義務があって、発明者の私であっても話せないという。

職務発明の問題については、青色発光ダイオードの中村先生や、フラッシュメモリの舛岡先生の係争が有名だが(参照)、あれは、会社が先生方の発明を実施して儲けたから、あのような額の裁判ができるのである。僕のように、他社が優れた発明と認める特許であっても、その価値がわからず、またわかっても商品に実現できる会社でなければ、安く買いたたかれ、発明者の報いは小さい。

判決が妥当かどうかはわからない。プロ野球選手一人への契約金に比べれば、という意見もある。しかし、様々な人の力によって、特許権が取得され、製品化され、商品になるのである。エンジニアたるもの、世の中の役に立つものをリリースして初めて成果である。あのように、自分の報酬どうこうと、会社を訴える態度は好きになれない。

司法の場は、すでに方向性が示されたように思う。
しかし、自分の一例から考えて、発明者に対する説明義務とか、せっかくのインセンティブが活きない税法とか、立法の場で議論するべきところが多いのではなかろうか。

自分としては、ただ、ただ、この製品には僕の発明が使われている。それだけが喜びである。

投稿者 hajama : 2007年03月18日 23:58

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