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2005年11月04日
 ■  ネット選挙運動

今朝の日経が、「ネット選挙運動解禁へ」と朝刊一面に載せています。
これまで、選挙活動におけるインターネットの活用は、議会で多数を占める自民党が「民主党を利する」との見方をとっていたため、まともな議論もされずにきました。それが、衆議院選挙の大勝で態度が変わったといいます。
私は、早くから、選挙活動にインターネットを利用できるように公職選挙法を改正すべきだと主張してきました。民主政治に政治家と有権者のコミュニケーションは重要であり、その手段は多様であればあるほどよいと考えたからです。
しかし、多くのネット運動解禁論者と、意見を異にします。それは、現状の公職選挙法の精神や、規制のあり方と照らし合わせると、厳密な規制の下で解禁するべきという点です。
インターネットが政治活動に利用されるようになった当初から、「インターネットによる選挙活動はお金がかからない選挙になり、公職選挙法の精神にもかない、すぐに解禁するべきである」というのが、多くのネット運動解禁論者が唱えた論理でした。この考え方に、私は、まったく同意できません。
確かに、インターネットの利用により、既存の選挙活動よりも少ない資金で活動を始めることはできますが、費用をかければそれだけの効果が得られるわけで、金権選挙を規制することにはなりません。資金力のある候補や政党が、アクセス数を増やすため、数多くのバーナー公告を出すことが考えられますし、極端な例を考えれば、人気アーティストと契約を結んで、アクセスすると楽曲をダウンロードできるようにすることだって、あり得ないことではないと考えます。
また、資金のない候補にとっては、十分なセキュリティ、十分なバックボーンを確保したサーバーを利用できないことが考えられるわけで、悪意を持った対立陣営にハッキングされて、選挙期間中に何も情報を発信できなくなる妨害を受けるリスクを抱えることになります。
さらに、現在の公職選挙法では、ポスターの数やビラの数、公選はがきに至るまで、厳しい制限を設けていますが、インターネットのしくみを考えると、単純に解禁した場合、その情報発信源や発信情報量を選挙管理委員会が把握することはほとんど不可能です。候補の支持の下で発信されたコンテンツなのか、第三者が発信したコンテンツなのかを調べる術すらないと考えられます。
以上のようなことから、私は、インターネットによる選挙活動は、選挙管理委員会が設置したサーバーを通じてのみ発信を許す制度にするべきであると考えています。そして、公設サーバー以外からの情報発信はすべて禁止とし、匿名性が問題となる掲示板についてもサーバーの管理者に大きな責任を課す必要があると考えます。この制度によって、はじめて、どの候補、どの政党にも公平で、選挙管理委員会の監視が行き届いた情報発信が可能になると考えるのです。
ホームページは「文書図画の頒布」の例外と規定するなど、もってのほかだと思いますし、自由にメールを発信できるようにするなど、とんでもないことだと思います。
現職政治家の都合の良い制度改正は、まったくもって、民主政治の自滅を招くと危惧します。

投稿者 hajama : 2005年11月04日 23:49

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