「IT時代の選挙運動に関する研究会」(以下、研究会)は、IT時代に相当しい選挙運動のあり方を調査研究するために設置された。蒲島郁夫(東京大学法学部教授)を座長に平成13年10月から翌年7月にかけて13回の会合を重ね、平成14年8月に報告書をまとめている。総務省が事務局を担当して、インターネットを用いた選挙運動の可能性と問題点を調査研究した研究会としては唯一であり、その報告書の内容が与える影響は大きい。
しかしながら、選挙運動にインターネットを解禁する場合に公営サーバーの設置が必須との私の持論と、研究会の結論は大きく異にしており、今後の公職選挙法改正に向けた議論が誤った方向に導かれることを危惧している。
そして、その研究会のメンバーを見ると、選挙運動に詳しい学者、選挙管理委員会の職員、インターネットプロバイダーの社員はいても、選挙運動の実務を経験した方、政治家のインターネットサーバーの運用管理を経験した方は、見受けられない。また、各党の代表者からの意見をヒアリングしたとのことであるが、政治活動をする立場から見えてくる問題が提起された様子はない。
私が公営サーバー必須と考えた背景には、松沢知事や福田県議の選挙事務所でその戦略を考えた経験や、早くからインターネットの政治活動への利用を試行し、犯罪被害にも遭った経験がある。
研究会がまとめた報告書とそこに至った議事を読んでみて、数多くの問題を感じているが、まずは最も大きな問題と感じる「公営制度は設けないことが適当であるとの結論」に焦点を当てて、これからの議論を進めることにする。
前の項(はじめに) | メイン | 次の項(公営制度に関する報告書の記述)
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.b-daisy.com/mt/mt-tb.cgi/115